Shibuya Hikarie 8 / CUBE
2024.3.14(Thu.) - 16(Sat.)
東京国立博物館学芸研究部調査研究課長・小山 弓弦葉氏と共に5種の風体の性質を表すプロンプトを選定。
風体毎にジェネレーティブAI にて学習/生成を行い、江戸時代の美意識を踏襲した“あたらしい”雛形図案を創造。約2,000パターンから未知の伝統図案を選出した。
反物を100%使い切る理念を現代の生地規格に踏襲するため、着物のおくみを無くし、長方形のパーツのみで構成される羽織を作成。(利便性の観点からも羽織るだけで着用可能な羽織を推奨)
風体に紐付く着物の形状を踏襲しつつ数億通りのデータシミュレーションを繰り返し、現代の生地規格(巾約140cm/長さ50m)に対し、ロス率1%~3%のパターンメイキングをシミュレーション。
体型に対して厳密な洋服とは異なり、肉体を寛容に包み込む和服ならではの“身体を最優先しない構造”をデザインとして採用した。
消臭、摩耗、透湿防水、吸汗速乾、吸湿発熱、色落ちに対して強い効果を備えた、地球環境に配慮したファブリックを気風の性質毎に選出。
持続性、実用性に力点を置くことで現代の着物に相応しいのファブリックの一端と定義した。
生地の廃棄率に力点を置いた厳格なパターンメイキングに則しつつ、水を使用しない、小ロット生産に長けたプリンターで各図案をファブリックに印刷。 職人の手作業による厳密な裁断/縫製を行い、多様な羽織を製作した。
雛形本本来の役割である受発注の機能をオンライン上で実装することを目標にデータアーカイブを促進。膨大なデータセットから当時の美意識のみをクローズドに理解するジェネレーティブAI の開発を予定。
また、データシミュレーションの精度を高めることで、身体情報を入力後、生地のロスと快適な用尺を即座にシミュレーションする(身体、または環境に最適化をしない) “ちょうどいいパターン” の製作を実現。
選択したパターンに対して好みの図案を(AIが推奨するレイアウトを元に)オンデマンドプリント。“現代に相応しい着物”が1着からオーダー可能なシステムを実装予定。
破につづく。